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屋根塗装で後悔する前に知っておきたい|塗装NGスレートの見分け方と対処法

屋根の豆知識

2026.04.28 (Tue) 更新

みなさんこんにちは!横浜の地域密着外壁塗装・屋根工事・雨漏り修繕工事専門店えいぶす・ペイントです!

屋根のリフォームを検討しているとき、「まず塗装」と考える方は多いでしょう。
じつは、スレート屋根の種類によっては塗装が向かないケースがあります。
1996年〜2008年頃に製造されたスレート屋根材の一部は、劣化が進んでいると塗装が「意味がない」どころか「逆効果」になることが知られています。
ただし、屋根の状態によっては塗装を選ぶケースもあり、最終的な判断はお客様ご自身が行うものです。
この記事では、塗装を推奨しにくい屋根材の種類・見分け方・理由・代替リフォーム方法、そして例外的に塗装を選ぶ場合の注意点まで徹底解説します。

① なぜ「塗装できない屋根材」が生まれたのか?

アスベスト規制とノンアスベスト屋根材の登場

かつてのスレート屋根材には、アスベスト(石綿)が配合されていました。

アスベストは耐久性・耐火性に優れ、圧縮成型したスレートに強度を与える重要な素材でした。

しかし、アスベストの健康被害(肺がん・悪性中皮腫)が社会問題となり、2004年に使用が規制されます。

各メーカーはアスベストを使わない「ノンアスベスト屋根材」の開発に迫られました。

 

試行錯誤の時代が生んだ「欠陥品」

問題は、アスベストの代替素材を見つけるのに時間が必要だったことです。

規制への対応期限と各社間の競争が重なり、耐久性の検証が十分でないまま製品が市場に出てしまいました

⚠️ 1996年〜2008年頃の屋根材は要注意!

この時期に製造・販売されたノンアスベスト屋根材の一部は、施工から10年前後でひび割れや剥離などの深刻な劣化症状が多発することが判明しています。

塗装をしても素材自体の劣化は止まらず、費用をかけても効果がありません。

 

② 塗装NGの代表的な屋根材リスト

以下の製品が「塗装を推奨しにくい・原則非推奨」とされている主なスレート屋根材です。

ただし屋根の状態によっては例外もあります(詳細は後述)。

製品名メーカー製造年(目安)主な劣化症状
コロニアルNEOケイミュー(旧クボタ)2001〜2007年不規則なひび割れ・大きな欠け・まだら変色
アーバニーケイミュー(旧クボタ)1982〜2005年縁切り不可・作業中に割れやすい
ザルフ/ザルフグラッサケイミュー(旧クボタ)2001〜2006年頃ひび割れ・欠け
パミールニチハ1996〜2008年層状剥離(ミルフィーユ状にめくれる)
レサスケイミュー(旧松下電工)〜2006年ひび割れ・欠け
グリシェイドNEOケイミュー(旧クボタ)2000年代ひび割れ・層状剥離
セキスイかわらU(ノンアス期)積水屋根システム1990〜2007年表面塗膜の剥がれ・割れ・高圧洗浄で悪化
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③ 各製品の特徴と見分け方

コロニアルNEO(ケイミュー)

塗れない屋根材_コロニアルNEO

主な特徴

  • スレート1枚ごとに色のばらつき(まだら変色)がある
  • 不規則な方向にひび割れが走る
  • 大きな欠けが発生しやすい
  • 築15〜20年程度の住宅に多く使用されている

🔍 見分け方

屋根材の裏面に「NEO」の刻印がある。建築時の仕様書・保証書でも確認できます。

 

アーバニー(ケイミュー)

塗れない屋根材_アーバニー

主な特徴

  • 六角形カットの「うろこ型」デザインで見た目に高級感がある
  • 屋根材が硬く、縁切り(タスペーサー挿入)で割れやすい
  • 縁切りができないため、塗装すると内部に水分が溜まりやすくなる

 

🔍 見分け方

形状で一目でわかる六角形の「うろこ型」デザイン。1982〜2005年製造のため築20年以上の住宅に多い。

 

パミール(ニチハ)

塗れない屋根材_パミール

主な特徴

  • 表面がミルフィーユ状に層状剥離(パリパリとめくれる)するのが最大の特徴
  • 施工7年前後から劣化が始まり、10年でボロボロになるケースも
  • 部分差し替えや補修がしにくい

 

🔍 見分け方

屋根材の先端が層状にめくれ上がっているように剥がれていればパミールの可能性が高い。

 

④ なぜ塗装できないのか? 技術的な理由

理由① 素材自体の強度が低く、施工中に割れる

塗装工事では職人が屋根の上を歩き回ります。ノンアスベスト移行初期の屋根材は強度が低く、人が乗るだけで割れてしまうことがあります。

塗装しようとして屋根をボロボロにしてしまうという本末転倒な事態になりかねません。

 

理由② 縁切り(タスペーサー)ができない

スレート屋根の塗装には「縁切り」という工程が必須です。

塗料が屋根材同士の隙間を塞いでしまうと、雨水が内部に溜まって雨漏りの原因になるからです。

アーバニーなど硬い屋根材はタスペーサーを挿入しようとすると割れてしまうため、縁切りができない=塗装は推奨できないということになります。

⚠️ 縁切りなしの塗装は雨漏りリスクを高めます

縁切りをせずに塗装した場合、屋根材の隙間が塗料で塞がれ、雨水が排出されずに内部に侵入します。

これが野地板(下地)の腐食につながり、最終的に雨漏りを引き起こします。

 

理由③ 塗装しても劣化は止まらない

塗料は「塗膜」として屋根材の表面を保護するものであり、素材内部の劣化(ひび割れの進行・強度の低下)は防げません

塗装から1年以内に新たなひび割れが発生した事例も報告されており、費用をかけても効果が出ないのが実態です。

 

理由④ 高圧洗浄でさらに悪化する

塗装前には高圧洗浄を行いますが、脆くなったスレートはこの洗浄だけで表面が剥がれ、素地がむき出しになってしまうことがあります。

 

⑤ あなたの屋根は大丈夫? 自分でできる確認方法

1.築年数・施工時期を確認する

1996年〜2008年頃に施工された住宅は要注意です。
この時期に建てられたお宅のスレート屋根は、塗装NGの製品が使われている可能性があります。

 

2.屋根の見た目を確認する(地上・ドローン点検など)

以下に当てはまる場合は要注意です。
  • 多数の不規則なひび割れがある
  • スレートの先端が層状にめくれている
  • 六角形の「うろこ型」デザインをしている(アーバニー)
  • 1枚ごとに色のばらつきがある(コロニアルNEO)

3.屋根材の裏面・書類で確認する

屋根材の裏面にはメーカー名・品番が刻印されています。建築時の仕様書・長期優良住宅認定書・保証書などに記載されていることもあります。
💡 ポイント

上記が当てはまった場合は、塗装を検討する前に必ず専門家に診断を依頼しましょう。

⑥ 例外的に塗装を選ぶ場合と注意点

「原則非推奨」とはいえ、屋根の状態が比較的良好な場合や、お客様のご希望によっては塗装を選択肢に入れるケースもあります

ただし、その場合にはいくつかの重要な前提があります。

塗装を検討できる条件(目安)

  • ひび割れや欠けが軽微で、広範囲に及んでいない
  • 層状剥離(パミールのようなめくれ)が発生していない
  • 雨漏りが起きていない
  • 屋根材の強度が比較的保たれており、踏んでも割れにくい状態
  • 「美観の維持」を目的とした短期的な対処として割り切れる

 

⚠️ 塗装を選ぶ場合の重要な注意事項

  • 塗装はあくまで「美観の維持」が目的であり、屋根の寿命を延ばす効果は期待できません
  • 塗装後も数年以内にひび割れが再発する可能性があり、根本的な解決にはなりません
  • 施工業者によっては保証の対象外となる場合があります。事前に保証条件を必ず確認してください
  • 最終的な工法の選択はお客様ご自身の判断で行うものです。業者から十分な説明を受けた上でご決断ください

 

💡 こんな方に塗装が選ばれるケース

「カバー工法や葺き替えの予算はまだ準備できないが、見た目だけでも整えておきたい」

「あと2〜3年で建て替え予定なので、今は最低限の対処でよい」
——そういったご事情がある場合、デメリットを十分に理解した上で塗装を選ぶことはあり得ます。
ただし、その場合でも信頼できる業者に現地診断を依頼し、状態を確認してもらうことが前提です。
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⑦ 正しいリフォーム方法

塗装NGの屋根材には、以下の2つの工法から選択することになります。

方法① 屋根カバー工法(重ね葺き)

既存の屋根材の上から新しい屋根材(主にガルバリウム鋼板など軽量金属屋根)を重ね葺きする工法です。

✅ メリット
  • 古い屋根材を撤去しないのでコスト削減
  • 工期が短い(3〜5日程度)
  • 断熱性・遮音性が向上
  • ノンアスベスト材なら廃材処理費も安い

 

❌ デメリット
  • 屋根が重くなる(耐震性への影響)
  • 下地が腐食していると施工不可の場合も
  • 1回しかできない(次は葺き替え必須)

 

💴 費用の目安:80〜150万円程度(屋根面積や使用材料によって異なります)

方法② 屋根葺き替え工事

既存の屋根材を完全に撤去し、下地からすべて新しくやり直す工法です。

ノンアスベスト製品はアスベストを含まないため、撤去費用の増加や健康リスクの心配は不要です。

✅ メリット
  • 下地の補修・補強も同時にできる
  • 雨漏りがある場合でも根本解決できる
  • 屋根の性能を一新できる
❌ デメリット
  • カバー工法より費用がかかる
  • 工期が長い(4〜7日程度)

 

💴 費用の目安:120〜200万円以上(下地の状態によって変動します)
▼こちらも参考にお読みください▼

【結局どれが正解?】屋根塗装・カバー工法・葺き替えの違いと選び方を専門家が徹底解説|横浜市・川崎市

⑧ 悪質業者に騙されないための業者選び

⚠️ 状態の説明なしに「塗装できます」と言う業者に要注意!

屋根材の種類や現状の劣化具合を確認せず、ただ「塗装できます」「きれいになります」と勧めてくる業者には注意が必要です。

状態によっては塗装を選ぶこともありますが、それはリスクを十分に説明した上でお客様が選択するものです。
説明なしに塗装を勧める業者は、高い費用を支払っても数年で再び劣化し、結局カバー工法や葺き替えが必要になるという事態を招きかねません。

良い業者を選ぶ5つのチェックポイント

  • 屋根材の種類と製造年を確認した上で提案してくれるか
  • 「塗装が適切かどうか」をきちんと説明してくれるか
  • 現地調査・診断を無料で行ってくれるか
  • 複数の工法を提示し、メリット・デメリットを説明してくれるか
  • 施工実績・写真を開示してくれるか

⑨ まとめ

📌 この記事のポイント

  • 1996年〜2008年頃製造のノンアスベスト系スレート(コロニアルNEO・アーバニー・パミールなど)は原則として塗装非推奨
  • 塗装を推奨しない理由は「強度不足・縁切り不可・素材の内部劣化」にある
  • 屋根の状態が比較的良好な場合は塗装を選ぶケースもあるが、保証対象外になる場合があり、最終判断はお客様ご自身
  • 根本的な解決策は「屋根カバー工法」または「葺き替え工事」の2択
  • どの工法を選ぶにせよ、まず専門家による屋根診断を受けることが大切

 

スレート屋根のリフォームは、まず「塗装が適切かどうか」を専門家に診断してもらうことが最初のステップです。

塗装を選ぶにせよ、カバー工法・葺き替えを選ぶにせよ、屋根材の種類と状態を正確に把握した上で、ご自身が納得できる工法を選ぶことが大切です。

 

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