30坪の外壁塗装の費用相場はいくら?知っておきたい情報を徹底解説
外壁塗装を検討する際に1番気になるのは費用ですよね。
外壁塗装には定価がありません。業者毎に見積りが異なるため、消費者側の視点から判断が難しい塗装工事だからこそ、おおよそいくら掛かるのかは事前に把握しておきたいものです。
そこで今回の記事では、日本の一般的な家庭の大きさでもある30坪の家についておおよその費用相場をご紹介致します。
まず、事前にお伝えしておきたいのが、「建坪」という言葉には法律上の明確な定義がなく、塗装業界では「延床面積」「1階床面積」の2つを指す場合があります。この記事における「建坪」は前者としますので、「延床面積」を前提に読み進めて下さい。この2つの違いについても記事の後半で解説しています。
また、外壁塗装費用の見積もりは塗装面積の算出が基本であり、建坪のみの情報から判断できる費用は、おおよその金額になるという事も知っておいて下さい。
概算の費用相場でも予め知っておくことで、業者の計測ミスや塗装面積のごまかしなど様々なリスクを回避する事もできます。
目次
30坪の外壁塗装の費用相場
一般的な30坪2階建て住宅の外壁塗装の費用相場は約70〜100万円とされています。屋根を同時に施工する場合の費用相場は約90万~140万円です。
こちらの金額は足場架設代や養生、高圧洗浄、下地処理などを含んだ金額で算出されていますが、冒頭でご説明しましたとおり、坪数のみの情報ですと正確な塗装面積は算出できませんので、あくまでも参考価格として覚えておくのがよいでしょう。
外壁塗装の価格の変動値は、塗装面積の他、選ぶ塗料のグレードで左右されます。
主な塗料の種類と価格
外壁塗装の価格変動の主な要因でもある上塗り塗料の種類と、それぞれの平米あたりの塗料の材料費と30坪(118.8㎡×2回塗あたり)価格帯を表にしました。
一般的に耐久年数が高い塗料ほど価格も高くなる傾向にあります。この他にも機能性塗料と呼ばれる塗料があり、耐久性や機能性(防カビ、遮熱など)を重視すると、費用は上がる傾向にあります。
塗料の種類 | 塗料の材料費(㎡あたり) | 耐用年数 | 30坪(118.8㎡×2回塗あたり)価格帯 |
---|---|---|---|
アクリル塗料 | 1,000〜1,800円 | 3~8年 | 237,600〜427,680円 |
ウレタン塗料 | 1,400〜2,500円 | 5~10年 | 332,640〜594,000円 |
シリコン塗料 | 1,800〜3,500円 | 7~15年 | 427,680〜831,600円 |
ラジカル制御塗料 | 2,200〜2,800円 | 10~13年 | 522,720〜665,280円 |
フッ素塗料 | 3,500〜5,000円 | 15~20年 | 831,600〜1,188,000円 |
無機塗料 | 4,000〜5,500円 | 15~20年 | 950,400〜1,306,800円 |
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【知っておきたい】塗装工事における面積の求め方
塗装工事において、正確な金額を算出するために重要となってくる面積は「塗装面積」です。
塗装業者はこの塗装面積を元に金額を算出する事が当たり前ですが、おおよその金額を知りたい場合などは、延床面積(建坪)から外壁の塗装面積を推定する事ができます。
ここからは、塗装工事に関係する「建坪」「延床面積」「塗装面積」についてわかりやすく解説して行きます。
建坪とは?
1坪は約3.3平方メートル(㎡)に相当します。
「坪」は日本の面積の単位であり、「坪数」は土地を表すのが一般的です。
塗装工事における「坪数=建坪(述べ坪)」を表すことが多いとされていますが、「建坪」には法律による明確な定義はありません。
「建坪」には法律上での定義がない
さらに「建坪」は業者により認識が異なる事が多く、「1階床面積」を指す業者と「延床面積」を指す業者がいます。「1階床面積」はその名前の通り1階の床面積を指しますが、「延床面積」は建物の各階の床面積を合計したものを指します。
仮に2階建て以上の住宅の建坪を30坪と表現する場合、面積が大きく異なってきますので注意が必要です。どちらの認識での話なのか、業者にきちんと確認する事が大事です。
延床面積とは?
対して「延床面積」法律による明確な定義があり、建物の各階の床面積を合計したものを指します。「平方メートル(㎡)」という単位が使用されています。
建坪から概算費用を計算する場合は、まずはこの延床面積を算出するする必要があります。
建坪からの延床面積の計算
建坪に3.3を乗じて延床面積(㎡)を算出します。
計算式
建坪×3.3=延床面積(㎡)
塗装面積とは?
塗装面積とは、窓や扉、サッシなどの塗らない箇所を除いた外壁の表面積全体を指します。
図面や実測値で算出しますが、正確な塗装面積を知るには専門の業者に依頼するのが最も確実です。
塗装面積は延床面積から推定可能
延床面積から塗装係数を掛ける事によって、建物の塗装面積を推定する事ができます。
塗装係数とは?
塗装係数をざっくり説明すると、実測値はあくまで平面上の数値になるので、屋根材などの凹凸を加味した数値です。延床面積から塗装面積を算出する場合は応用としてこの塗装係数が使われます。
外壁の塗装面積は、延床面積だけでなく、建物の高さや構造、塗らない箇所によって変わりますが、一般的には延床面積の1.2倍〜1.5倍を目安にすることが多いとされています。
計算式
延床面積(㎡)×倍率=塗装面積(㎡)
例
建物が30坪の場合の延床面積と塗装面積の計算は以下の通りです。
延床面積 = 30坪 × 3.3 = 99㎡
塗装面積(倍率を1.2と仮定)= 99㎡ × 1.2 = 118.8㎡
この計算方法により、建物の坪数からおおよその塗装面積を推定することができますが、あくまで一般的な目安であり、実際の塗装面積は建物の具体的な構造やデザイン、窓やドアなどの開口部の大きさによって変わります。
まとめ
30坪の外壁塗装の費用相場と、建坪からおおよその塗装面積を算出する方法を解説しました。
建坪のみの情報では概算費用しか知る事ができませんが、予算の確保や相場の確認、業者の良し悪しの判断材料という意味では知っておいて損はありません。
正確な塗装面積を知るためには、専門の業者に現地調査を依頼することが最も確実です。外壁工事検討の際は複数の業者の見積りを比較をする事をおすすめします。
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